世界各地の先史岩面画に関心を抱く皆さんとの情報交換を行う場です。
by rupestrian
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泳ぐ人

マカピーです。しばらくこのブログの更新ができませんでしたが、ずっと、エジプトの論文に没頭していたためです。ようやくめどが立ち、やっと書くことができます。といっても、内容はやはりエジプトで、下の写真は、フォッギーニという2002年発見の遺跡にある「泳ぐ人」です。これも手形に重ねがきされていて、手形より後に制作されたことがわかります。先史岩面画では、人物像なども横位置や、上下逆に描かれることもありますが、これはやはり、腹部を下にしたポーズであることは認めなければなりません。ただし、見たままに「泳ぐ人」と解釈するのはいかがなものでしょうか。現在の世界でも、体を大地に打ちつけて祈る人々もおられますし、必ずしも水に結びつける必要はないのではないかと思います。あるいは、現在の我々には想像もつかない、このポーズの意味があったかもしれませんし、先史美術の解釈の困難さを教えてくれます。まあ、「砂漠」に「泳ぐ人」というミスマッチな感じに、インパクトがあるのかもしれません。先のテレビ番組に登場したフランスのル・ケルックは「泳ぐ人」を古代エジプト文明の「死者」の図像と結びつけて解釈しようとしていますが、あまりにも無理があるのではないか、と私は考えています。皆さんはどうお考えでしょうか。なお、ずっと書いていた論文は、作品を紹介するのが主眼であり、それを想定される年代順に並べただけのものです。それで、解釈には深入りしてないことを、あらかじめお断りしておきます。
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by rupestrian | 2009-09-07 20:30 | 先史岩面画
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