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岩面画とそれ以外
マカピーです。休日ですが、用事があって学校に来ました。
ずっと岩面画という用語にこだわっていますが、もう少しわかりにくいかもしれませんので、今日は岩面画ではないものを示してみましょう。下の写真は朝鮮半島南東部の蔚山市近郊の川前里(チョンジョンリ)という岩面刻画遺跡の一部分で、何が写っているかよくわからないのですが、実は漢字が刻まれています。そして写真の下の方に直線的なものが見えていますが、これは漢字を刻む前に岩面を平らに研磨した部分の境界線です。つまり、文字を刻むためには、自然のままの凸凹した岩面ではだめであって、人工的な場所を必要としたということを意味しています。罫線が刻まれている部分さえあるほどです。一方、岩面画は、人工的に加工された場所には決して制作されることがなく、この点が一番肝心なところです。それで、よく質問されるのですが、奈良県の高松塚などの壁画古墳は、人工的に構築されたお墓という場所に制作されているので、岩面画ではありません。こんな細かいことにこだわってどうするのかというご批判もあるでしょうが、学問とはこういうトリビアなことを峻別することで始まる、と改めて記しておきたいと思います。今後も、折に触れて、こういう原理的な問題も考えたいと思っております。
by rupestrian
| 2009-09-23 15:46
| 先史岩面画
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