世界各地の先史岩面画に関心を抱く皆さんとの情報交換を行う場です。
by rupestrian
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上黒岩岩陰遺跡

マカピーです。この週末には愛媛県に行って、山中の上黒岩岩陰遺跡に行ってきました。この遺跡からは約14,500年前の層から線刻のある十数点の礫が1962年以降に発見されており、女性が表現されているという解釈から長らく「ヴィーナス」とも称されてきました。下の写真は、フォーカスがかなり甘いですが、その1点を遺跡に隣接する展示室で撮影したもので、実物は千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館所蔵ですから、レプリカです。最近刊行された大部の報告書では、遺物番号2が振られており、「長い髪の毛」、「両乳房」そして「女性器および陰毛」が表現されているという解釈もあります。今のところそれに同意できそうですが、世界のどこにも類例がありませんので、表現の目的などはなかなかわかりません。
私がこの線刻のある礫を、レプリカであろうと、見たのは初めてであり、このような貴重な先史美術が四国の山中の遺跡で発見されていたことに感銘を受けました。現場にもはじめて行きましたが、谷あいの川のほとりにあり、1万年以上前も、非常に生活しやすい場所だったのだろうと実感しました。ただし、遺跡そのものは、覆い屋の屋根を工事されていて、養生のためか、層位がブルーシートで覆われていて、実際の発見現場を目にすることはできませんでした。事前の情報収集不足のためですが、まあ、もう一度来なさい、と作者たちが言っているようにも思い、再来を期した次第です。
それにしても、この小さな礫はいったい何の役に立っていたのでしょうか。写真の作品で高さ4.5cmで、一説には、女性が出産時に握りしめていたという考えもありますが、まあ、それも含めて、色々と考える事が、先史美術を前にする醍醐味といえるでしょう。
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by rupestrian | 2009-12-02 17:07 | 先史岩面画
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