世界各地の先史岩面画に関心を抱く皆さんとの情報交換を行う場です。
by rupestrian
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2009年 11月 16日 ( 1 )

花山

マカピーです。しばらく更新ができませんでした。まだまだ習慣化しているとは言い難いところです。もう一度中国戻ることにしますが、すぐに北方ではなく、一度ヴィエトナム国境に近い広西チワン族自治区の「花山(ファシャン)」遺跡の作品を見ることにしましょう。銀川でも、賀蘭山遺跡群が世界文化遺産になるかどうか志向されていましたが、そのライバルと認識されていたのが、花山でした。下の写真は、川縁の大きな岩壁一面に制作された彩画の一部ですが、独特の両腕両脚を広げたポーズをとっている人物像は高さ1メートルにもおよび、その存在感は圧倒的です。私は、1991年の銀川での国際学会で研究発表したあとで、欧米の参加者と中国を縦断して花山にまで行きましたが、同行の世界からの研究者もこれを見たいと思って、ビザなど幾多の障害を乗り越えて、今回の国際学会に来ることにしたと言っていたほどで、それは私にも共感できるものでした。この種の野外の彩画で、これほど巨大な作品は世界的にも珍しく、やはり世界文化遺産に値するものであると評価できるでしょう。制作年代を決定するのは困難ですが、銅鼓とおぼしき丸いかたちや環刀太刀と解釈できるかたちが多く描出されていることから、それが作られていた、約2,000年前という説が妥当なところでしょうか。花山に関しては、早くも1987年に中日英の3カ国語版の作品集が京都の光琳社によって出版されており、樋口隆康先生が、実見していないと断りつつ、一文を寄せておられます。20年以上前に15,000円もした豪華本で、私も何とか入手して、いつか見たいものだと憧れていたことを覚えています。なお、このあたりの先史岩面彩画の遺跡は花山だけではなく、中心都市の南寧を流れる左江という川の上流の川岸に多くの遺跡を認めることができます。
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by rupestrian | 2009-11-16 16:33 | 先史岩面画