世界各地の先史岩面画に関心を抱く皆さんとの情報交換を行う場です。
by rupestrian
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ETV特集再放送

 なかなか、このブログに意識が向かず、更新もほとんどできていないが、先日NHKから連絡をいただき、私が出演した番組が再放送されることになったということなので、ここでもお知らせすることにしたい。

番組名 ETV特集なぜ人は絵を描くのか~日比野克彦・サハラ1000キロの旅
      初回放送日:2010年01月24日(日)
      放送日 2013年6月2日(日)NHK教育テレビ 午前0時25分から(土曜深夜)
      「Eテレ・セレクション」内にて再放送(90分番組)

 これは、左のrupestrianの手形と人物像の写真をとった、サハラ砂漠のまっただ中にある先史岩面画遺跡であるフォッギーニをはじめとするギルフ・キビル地域を踏査した記録を番組化したものであり、現地取材は2009年の2月後半に実施し、まず総合テレビのNHK特集として50分の番組がその年の5月に放送され、その90分版が、ETV特集として、2010年1月に放送されたものである。番組それ自体は、NHKの制作スタッフの作品であり、私やメイン・キャストのアーティスト日比野さんなどは、出演者にすぎない、ということは、ここでもお断りしておきたいと思う。あらかじめシナリオのようなものがあり、それに沿って撮影が進められ、制作者の意図に沿わない発言などは、決して番組の中では取り上げられない。
 例えば、下の横位置の人物像は、ギルフ・キビル地域を有名にした「スウィマー」と解釈されてている作品であり、類似の図像が、古代エジプトにも見いだせるという、フランスのLe Quellecという研究者の仮説に従って、サハラの6~7、000年前の文化が、約5,000年前に突如出現した古代エジプト文明の源泉のひとつになり得た、という番組が作り上げられたわけである。詳細は、3年半前にご覧いただいた方はご存じだろうし、まだの方は、深夜ではあるが、是非視聴いただいて、また、このブログのコメント欄にも書き込んでいただくか、下記アドレスまで、メールをいただきたいと願っている。私自身は、元々解釈に対して慎重なタイプの研究者であり、人物像が横位置だというだけで、短絡的に「スウィマー」とは見なしていない。作者のポジション取りで、たまたま横位置になった可能性も捨てきれないし、また、仮に横位置が意図的だったとして、必ずしも泳いでいるとは限らず、伏せって何らかの行為、例えば、礼拝などをしているかもしれず、古代エジプト美術に似たポーズがあるからといって、そこから強引に解釈するのは避けるべきではないか、と考えている。

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 とはいえ、先史岩面画をテレビで取り上げてもらい、しかも、3年半後に再放送していただける、というのは研究者として、とてもありがたいことであり、感謝している次第である。これを機に、若い方々が先史岩面画に関心を持ち、その調査研究に進んでくれれば、これ以上望むことはないだろう。

ganmenga@gmail.com(コメント送付先)
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by rupestrian | 2013-05-29 14:59 | 先史岩面画